この記事ではジュニアデザイナーがどう成長していくべきか?を考えるのと、BONOとして何をするべきか?を整理するために書きました。
デザインの範囲が広いと言われますが、全体で捉えるからです。全てに貢献できる人材は少ないですが、”じゃあ一般的に貢献する領域ってどういうところなの?”を明確にすることで自分の業務範囲や強みにしたいところなど、手触りをもって考えられるようになれると思います。
すごくまだまだ大雑把ではありますが、ないよりはある方が視界がクリアになると思ったので公開します。
大枠以下の内容が書かれています。
この記事を書く理由は現場に入ったデザイナーがどう成長していくのが良いのか?を考えるためです。まずやるべきことを、ゴールを”事業やサービスの成長に貢献する”ということにセットして定義していきます。
ちなみに対象はUI/UXデザイナーと呼ばれる、具体物も作るしユーザーの体験もデザインする人たちをベースに書きます。逆に、いわゆるUXデザインを専門にするなど”具体案までは考えない、実行にも責任を負わない”ような立ち回りは念頭に置いていません。
その考えでJuniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。全員が全員綺麗にこの中で定義している流れに沿うことはほぼ不可能だと思っています。その観点では地図ではなく羅針盤です。
ゆくゆくはどちらも基礎レベルぐらいは習得できるとミドルデザイナーとして活躍していると思います。この話を詳しくこのページでは書いていきます。
AIがワークフローに入るのはもう当たり前になりつつあります。ただ今回の話を書くときはまだ本格的に何かを代替するレベルまで現場フローはAIが一般化はされていません。ただこの変化はもう数ヶ月以内に当たり前になるでしょう。
このように時代は変化するので、超具体的な部分を信じ続けるのではなく、”なぜこれが重要なのか?”という本質部分で理解し受け止めるようにしてください。時代が変わればやることも変わりますし、やらなくて良いことも増えます。
まず前提として、デザイナーは主にどういう領域に貢献することが多いのか?を共有したいと思います。この3つに決して縛られる必要はないです。そして組み合わせをすることで埋められないニーズに対応したり、”デザイナー”という枠を出ることで違う価値を提供する人物になることももちろんできます。
ただ、”デザイナー”という枠で考えると、大きく3つの方向性があるように思っています。
あえて「〜〜デザイナー」という役職は書いていません。なぜならさまざまなスキルが横断的に、それぞれのタイプには使われます。かつ、必ず1つのタイプしか選べないということでもないです。わかりやすい言葉の定義というのは、採用やマーケティングなど伝播目線であえて区別した記号に過ぎません。
ちなみにこの3タイプは事業モデルによって重視されるもの変わります。例えば物販系のECだとソフトウェアではないので顧客との長期的なコミュニケーションが重視されますし、サブスク系のノートアプリなら継続して使いやすい、目的を達成するための品質が求められます。
1.顧客に寄り添い継続して価値を教授する体験を作るデザイン
いわゆるUI/UXデザインというやつだと思います。プロダクトデザインやサービスデザインという領域にも関わる部分です。BONOとカイクンが得意とするのはこの領域です。
ユーザーと事業を考えたときの価値を定義/理解し、そのゴールに向けてどのような顧客体験であるべきかを定義し、顧客がその体験を得られる具体的な形まで定義していきます。
筋トレに最適な焼き鳥屋を作るのであれば、コンセプト、メニュー設計、店内の導線設計など、すべての顧客接点(UI)を考え体験を作り、ユーザー価値をデザインします。
2.エンジニアリングと連携し、効率よく統一されたUIを設計し、組織の開発効率に貢献するデザイン
主にUIデザイン、UXエンジニア、デザインデベロッパーのような領域でしょうか。Figmaが目指す世界観に近いです。
デジタルの表現は結局コードの上に全てが乗っかっています。なのでそれを無視して考えることはできません。そのためシステマチックに表現の仕組みを作り、チームに普及させることで、迅速に体験を検証してプロトタイピングを行ったり、リリースをしたりすることで、顧客に届けるスピードと精度を高めることができます。またバグも減りやすくなるので開発工数の削減と本質的な開発に注力することの手助けにもなります。
この部分に貢献し、結果として良い事業を作りやすくするデザインです。焼き鳥屋で例えるなら、コストが極端に上がらない新メニュー開発の仕組みを作ったり、焼き鳥を焼く速度やストックの管理コストを下げ、品質をいつでも保つことで、焼き鳥屋の運営に貢献します。
3.認知/獲得フェーズで力を発揮し、自社サービスをより魅力的で過不足ない状態で伝えるデザイン
いわゆるコミュニケーションデザインと言われるようなフェーズです。Webサイトを作るデザインや、バナー、ブランドに関わるビジュアルを作るのはここに該当します。
ただかっこいいものを作って認知を集めるのではなく、既存顧客はどんなユーザーか?アプローチしたい潜在ユーザーはどんな顧客か?から逆算して伝えるべきことから設計していきます。そこで設計した考えを過不足なく顧客に届けるためのアウトプットをデザインすることにも責任を持つデザインです。
主にマーケティングと呼ばれる分野と連携することが多く、良い体験により継続率をあげるというより、まだ伝わってないこと伝えたいことを伝え、認知や獲得に貢献します。ブランド観点では継続した一貫したコミュニケーションを取ることでユーザーとの関係性を担保していく側面もデザインしていきます。
焼き鳥屋で例えると、どんな焼き鳥屋なのか?の価値を来店してない顧客に伝え興味を持ってもらうデザインを考えたり、新メニューを既存顧客や新規顧客に伝えたり、連続した店舗のあり方を伝えることでファンになる顧客を増やしたりしたことに貢献します。
UI/UXデザイナーのようなソフトウェアに関わるデザイナーは主に「1」か「2」に該当すると考えています。
ソフトウェアに関わるデザイナーとしてまず着手し、身につけておくとデザインを武器に立ち回りやすいと考える、基礎スキルです。後述する「基礎:ジュニアがやっとくと後が楽なこと」で詳しく書いていこうと思います。
貢献できる代表的な領域を地方という名前で分けています。必要な地方から旅に出ていくといいますし、興味と必要性がある限り地方を攻略して各地方にある武器を手に入れていくことでデザインスキルが上がっていきます(=貢献できる領域が広がります)
□ サービス地方:デジタルプロダクトデザインと顧客価値の発見と定義
□ UI地方:UIインタラクション
□ システム地方:UIのシステム化/効率化
□ コミュニケーション地方:コミュニケーションデザイン
□ 人間力地方:社会人基礎力
スキル領域だけでみては「この領域はいつどういう時に役に立つのか?」はよくイメージがつきません。
なので、デザインフローでいうとどこに該当するのか?を考えると、どのスキルを身につけると何ができるのか?のイメージが付きやすいです。
そのイメージを以下に貼っておきますのでチェックしてみてください。一般的に使われる役職のラベルはデザインの流れに直すと具体的に理解することができるのでおすすめです。
UI/UXデザインの進め方/流れの全体像についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
晴れてデザイナーになった!現場に入ったぞ!やった!
となりますが、”え、デザイナーってめっちゃやること多いやん”と調べたり知っていけば行くほどなっていくと思います。リサーチしてアイデアも考えてUIも作るの?え、ビジネスもやらないといけないの?金くれ!!!それから考える!!
こんな方も多いでしょう。そのためこの章では、”サービス成長にデザインで貢献する”をゴールにとらえたときに一般的にはまず何から進めていくと良いのか?を定義しておきたいと思います。もちろん答えはないですし、現場によって求められることは変わりますが、土台のスキルを身につける意味でもまずはこれに貢献しよう!というものを定義することで、考える土台を作ってみたいと思います。
このページの最初にも書きましたが、Juniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。
「目的を達成するUIの形を素早く検証し模索して実現する」
「スムーズな開発を実現する」
□ グラフィック基礎
□ 仮説検証基礎
□ 基本UIパターン基礎
□ プロダクトデザイン基礎
□ コード理解基礎
□ デザインシステム基礎
施策や仕様がユーザーに届く確率を上げるため、検証/テストを使い、顧客目線で良いデザインの定義を行う
■ 役割
ただ言われたUIを作るだけではなく、目的を達成するために最適なUIをPdMを中心に協力して早い段階から検討していき、施策の成功角度を上げていくことに貢献します。
手法としてはUIパターン出し、ユーザビリティテスト、プロトタイピングといったものを使って、**仕様が組まれた早い段階から具体物と一緒に仕様の妥当性を検討していくことに貢献します。**つまり良いUIとは、具体物が良いだけではなく、ちゃんと顧客に届く形になっているのか?そのアイデアを考える段階からデザインしていくことを行えるレベルになります。
まず現場に入ったばかりのソフトウェアに関わるデザイナーはこのレベルを目指していくことが、本当のデザイナーになるための1歩になります。
■ 関わる対象
チーム。PdMと協業して仕様から一緒に考えていくことに貢献しましょう。また開発チームとも早めにUIを共有してどんな開発になりそうか?このUI仕様で大丈夫か?を議論して固めていく動きをとります。
■ スキル
○ インタラクションデザイン
特に基本的なUIパターンを抑えていることが求められます。UIを構成する3つの要素アクション、ナビゲーション、コンテンツ、それぞれの基本的なUIパターンを習得することで、正しい要件に対して正しいUIを作る確率が増えます。
またユーザーの状態や機能を使うユースケースを考慮して、表示する必要のある情報を整理したりなどして、UIの要件定義をしながら、施策の仕様についてチームで議論するために動きます。
○ 仮説検証スキル
UIをいきなり固めるのではなく、パターンを作りながら検討して施策で実現したい結果と顧客の求めているものが合致するUIを考えていく必要があります。早めにプロトタイプを作り社内で触ってもらい批評の観点を得る(ドッグフーディンぐetc)や、ユーザーに触ってもらいきちんと目的に合致する操作をできるのかをテスト(ユーザビリティテスト)したりが必要です。
具体を作れるデザインスキルをもとに、早めに情報を集めて正しい方向で施策を成功に導ける検証スキルが必要になります
※顧客思考
中心ではないですが、顧客思考で顧客を軸にした解決策、デザインアイデアを組み立てる能力も必要です。
■ 具体的な仕事
仮設検証とデザイン制作という抽象度にするとあらゆる仕事が当てはまります。
例えばある機能を改善しよう!という施策であれば”改善するに当たって得たい結果=目的”が存在します。その目的を達成するため、解決すべき課題(原因)は何か?原因を解決するための具体的な形(UIなど)はどうか?を考える段階からPdM/ディレクター、エンジニアなどと一緒に議論していきます。
実際に早めにラフな状態のプロトタイプを作り社内で最適な形や重要な部分を議論したり、ユーザーに触ってもらってアイデアを検討したり。リリース後の結果から学びを得て、それを次のアイデアに繋げてデザインをしたりといったサイクルを自分で回し、チームで回すことに貢献します。
例えばマーケの獲得試作でバナーやLPを作成、改善するプロジェクトでも同様のことをイメージすることはできます。新機能、新規リリースでも同様です。
■ 身につけること
作るだけのデザインではなく、どう立ち回るか?どう進めていくと”より良いアイデア、方向性、コンセプト”の元に”デザイン”ができるか?を進めるスキルが必要です。
仮説検証スキルでは、ユーザビリティテストのやり方や目的や設計、価値検証ではそもそも価値とは?目的の設定の方法は?などの思考を身につけ、実践する、チームで議論するというのが必要です。
これらはLeanUXという本に代表される、スタートアップ的な価値づくりの開発フローにもなります。
方向性を定めた後は、それを正しく実現するための造形力が必要です。UIでいうとインタラクションデザインに当てはまる、UIの基本パターン理解と造形力や、過不足なく目的やユースケースに沿った情報を定義できる構造化のスキル、素早くラフを作りテストするプロトタイピングのスキルが必要になります。
BONOとしてはどうしていきたいのか?
全てカバーしてくれるんですか?でいうと流石に難しいなと感じます笑
僕の興味を考えた時にBONOで目指したい姿を定義すると「価値(ユーザーがポジティブに変化する変化量)」をデザインする人だと考えています。例えば、自分でサービスを作りたいと思うのあればそれをはじめられるデザイン人材で居てほしいと思いますし、現場で不満があるなら自ら流れを変えてデザインを武器に実行できる人材で居てほしいと思います。
UIデザインするとなったら、UIだけこだわってたら”良いプロダクトになるのか”でいうと明らかにNOです。ユーザーが受ける変化量が変わらなければ、どれだけ使いやすくなってもTooMuchになります。無駄ではないですが本質でないと僕は考えます。
“デザイナー”という肩書きに拘らずに、デザインという武器を手にして自分が望む方に、世の中の良い方に舵を切れる機会と武器開発をするきっかけを作る場所がBONOだと考えています。そのためには”見た目を作る”という狭い視野を飛び出していかねばなりません(むずかちい)
すでに海外で流行っているものを日本に届けるのもいいですが、どれだけ小さい領域でも大きな領域でも、変化できてない人たちの変化を助けるための仕組みを創る。そういう方が僕は人間らしいし、人に寄り添って存在するデザインの価値としては正しいのかなと思っています。
とはいえ2年ほどBONOをやってみて、デザインのことだけ覚えれば良いデザインができるようになるわけではないことに気づきました。そもそものその人が持っている洞察力や言語化力、伝える力、人間性などがベースで、同じことをやっていても成長率が変わることがわかりました。
それに僕が書いたのは超理想です。その前に自分の生活をなんとかする、という生存的な欲求を求める人が大多数なのもBONOをやって感じたことです。
なのでまずは自ら学んで自ら失敗し自ら機会を創るをデザインを武器にして行う人を増やすというのもBONOとしてはやりたいことです。そのためには狭い理解ではなく、広いデザイン領域の理解と、自分で考え答えを定義し実行して学ぶプロセスをインストールする必要があると考えています。
かつどの現場でも”価値”が何でそのために”今何をすべきか?を問われます。これを常に解像度高く持ち整理しながら、デザインができる人はどこに行っても重宝されます。なぜなら自ら考えてデザインをしているし、現場のメンバーと最上の目的に対して議論しながら進めることができるためです。
そういう部分も含めてこれから紹介するスキルの定義とステップをこれからもブラッシュアップしていきたと考えています。
価値を創る人は壮大ですが、いきなり目指すにはなかなかハードルが高い。なので2023年から1年ぐらいは現場に入った人がより活躍できる場所づくりを進めていきたいと思います。ちなみに今回定義した、「まずやっとくべき基礎スキル」はデザインを武器に価値を創る際にも必須なので実は全くズレてないと個人的には思っています。ベースには”価値”のためがあり、フロントでは”現場でやっとくべき”というラベルになっている。ただやってみると方向性が明らかになり、感じることができるような体験をしていきたいと思います。
おそらくAI活用も現場では普通になるでしょう。そうなるとここで綴ったことも割と変化を求められてくると思います。個人でやっている分、舵は切りやすいので、UIとかUXとかそういうつまらない枠にとらわれずに”デザイン”をフルで活用して、楽しい世の中をつくる人を増やしていきたいと思います。
この記事ではジュニアデザイナーがどう成長していくべきか?を考えるのと、BONOとして何をするべきか?を整理するために書きました。
デザインの範囲が広いと言われますが、全体で捉えるからです。全てに貢献できる人材は少ないですが、”じゃあ一般的に貢献する領域ってどういうところなの?”を明確にすることで自分の業務範囲や強みにしたいところなど、手触りをもって考えられるようになれると思います。
すごくまだまだ大雑把ではありますが、ないよりはある方が視界がクリアになると思ったので公開します。
大枠以下の内容が書かれています。
この記事を書く理由は現場に入ったデザイナーがどう成長していくのが良いのか?を考えるためです。まずやるべきことを、ゴールを”事業やサービスの成長に貢献する”ということにセットして定義していきます。
ちなみに対象はUI/UXデザイナーと呼ばれる、具体物も作るしユーザーの体験もデザインする人たちをベースに書きます。逆に、いわゆるUXデザインを専門にするなど”具体案までは考えない、実行にも責任を負わない”ような立ち回りは念頭に置いていません。
その考えでJuniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。全員が全員綺麗にこの中で定義している流れに沿うことはほぼ不可能だと思っています。その観点では地図ではなく羅針盤です。
ゆくゆくはどちらも基礎レベルぐらいは習得できるとミドルデザイナーとして活躍していると思います。この話を詳しくこのページでは書いていきます。
AIがワークフローに入るのはもう当たり前になりつつあります。ただ今回の話を書くときはまだ本格的に何かを代替するレベルまで現場フローはAIが一般化はされていません。ただこの変化はもう数ヶ月以内に当たり前になるでしょう。
このように時代は変化するので、超具体的な部分を信じ続けるのではなく、”なぜこれが重要なのか?”という本質部分で理解し受け止めるようにしてください。時代が変わればやることも変わりますし、やらなくて良いことも増えます。
まず前提として、デザイナーは主にどういう領域に貢献することが多いのか?を共有したいと思います。この3つに決して縛られる必要はないです。そして組み合わせをすることで埋められないニーズに対応したり、”デザイナー”という枠を出ることで違う価値を提供する人物になることももちろんできます。
ただ、”デザイナー”という枠で考えると、大きく3つの方向性があるように思っています。
あえて「〜〜デザイナー」という役職は書いていません。なぜならさまざまなスキルが横断的に、それぞれのタイプには使われます。かつ、必ず1つのタイプしか選べないということでもないです。わかりやすい言葉の定義というのは、採用やマーケティングなど伝播目線であえて区別した記号に過ぎません。
ちなみにこの3タイプは事業モデルによって重視されるもの変わります。例えば物販系のECだとソフトウェアではないので顧客との長期的なコミュニケーションが重視されますし、サブスク系のノートアプリなら継続して使いやすい、目的を達成するための品質が求められます。
1.顧客に寄り添い継続して価値を教授する体験を作るデザイン
いわゆるUI/UXデザインというやつだと思います。プロダクトデザインやサービスデザインという領域にも関わる部分です。BONOとカイクンが得意とするのはこの領域です。
ユーザーと事業を考えたときの価値を定義/理解し、そのゴールに向けてどのような顧客体験であるべきかを定義し、顧客がその体験を得られる具体的な形まで定義していきます。
筋トレに最適な焼き鳥屋を作るのであれば、コンセプト、メニュー設計、店内の導線設計など、すべての顧客接点(UI)を考え体験を作り、ユーザー価値をデザインします。
2.エンジニアリングと連携し、効率よく統一されたUIを設計し、組織の開発効率に貢献するデザイン
主にUIデザイン、UXエンジニア、デザインデベロッパーのような領域でしょうか。Figmaが目指す世界観に近いです。
デジタルの表現は結局コードの上に全てが乗っかっています。なのでそれを無視して考えることはできません。そのためシステマチックに表現の仕組みを作り、チームに普及させることで、迅速に体験を検証してプロトタイピングを行ったり、リリースをしたりすることで、顧客に届けるスピードと精度を高めることができます。またバグも減りやすくなるので開発工数の削減と本質的な開発に注力することの手助けにもなります。
この部分に貢献し、結果として良い事業を作りやすくするデザインです。焼き鳥屋で例えるなら、コストが極端に上がらない新メニュー開発の仕組みを作ったり、焼き鳥を焼く速度やストックの管理コストを下げ、品質をいつでも保つことで、焼き鳥屋の運営に貢献します。
3.認知/獲得フェーズで力を発揮し、自社サービスをより魅力的で過不足ない状態で伝えるデザイン
いわゆるコミュニケーションデザインと言われるようなフェーズです。Webサイトを作るデザインや、バナー、ブランドに関わるビジュアルを作るのはここに該当します。
ただかっこいいものを作って認知を集めるのではなく、既存顧客はどんなユーザーか?アプローチしたい潜在ユーザーはどんな顧客か?から逆算して伝えるべきことから設計していきます。そこで設計した考えを過不足なく顧客に届けるためのアウトプットをデザインすることにも責任を持つデザインです。
主にマーケティングと呼ばれる分野と連携することが多く、良い体験により継続率をあげるというより、まだ伝わってないこと伝えたいことを伝え、認知や獲得に貢献します。ブランド観点では継続した一貫したコミュニケーションを取ることでユーザーとの関係性を担保していく側面もデザインしていきます。
焼き鳥屋で例えると、どんな焼き鳥屋なのか?の価値を来店してない顧客に伝え興味を持ってもらうデザインを考えたり、新メニューを既存顧客や新規顧客に伝えたり、連続した店舗のあり方を伝えることでファンになる顧客を増やしたりしたことに貢献します。
UI/UXデザイナーのようなソフトウェアに関わるデザイナーは主に「1」か「2」に該当すると考えています。
ソフトウェアに関わるデザイナーとしてまず着手し、身につけておくとデザインを武器に立ち回りやすいと考える、基礎スキルです。後述する「基礎:ジュニアがやっとくと後が楽なこと」で詳しく書いていこうと思います。
貢献できる代表的な領域を地方という名前で分けています。必要な地方から旅に出ていくといいますし、興味と必要性がある限り地方を攻略して各地方にある武器を手に入れていくことでデザインスキルが上がっていきます(=貢献できる領域が広がります)
□ サービス地方:デジタルプロダクトデザインと顧客価値の発見と定義
□ UI地方:UIインタラクション
□ システム地方:UIのシステム化/効率化
□ コミュニケーション地方:コミュニケーションデザイン
□ 人間力地方:社会人基礎力
スキル領域だけでみては「この領域はいつどういう時に役に立つのか?」はよくイメージがつきません。
なので、デザインフローでいうとどこに該当するのか?を考えると、どのスキルを身につけると何ができるのか?のイメージが付きやすいです。
そのイメージを以下に貼っておきますのでチェックしてみてください。一般的に使われる役職のラベルはデザインの流れに直すと具体的に理解することができるのでおすすめです。
UI/UXデザインの進め方/流れの全体像についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
晴れてデザイナーになった!現場に入ったぞ!やった!
となりますが、”え、デザイナーってめっちゃやること多いやん”と調べたり知っていけば行くほどなっていくと思います。リサーチしてアイデアも考えてUIも作るの?え、ビジネスもやらないといけないの?金くれ!!!それから考える!!
こんな方も多いでしょう。そのためこの章では、”サービス成長にデザインで貢献する”をゴールにとらえたときに一般的にはまず何から進めていくと良いのか?を定義しておきたいと思います。もちろん答えはないですし、現場によって求められることは変わりますが、土台のスキルを身につける意味でもまずはこれに貢献しよう!というものを定義することで、考える土台を作ってみたいと思います。
このページの最初にも書きましたが、Juniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。
「目的を達成するUIの形を素早く検証し模索して実現する」
「スムーズな開発を実現する」
□ グラフィック基礎
□ 仮説検証基礎
□ 基本UIパターン基礎
□ プロダクトデザイン基礎
□ コード理解基礎
□ デザインシステム基礎
施策や仕様がユーザーに届く確率を上げるため、検証/テストを使い、顧客目線で良いデザインの定義を行う
■ 役割
ただ言われたUIを作るだけではなく、目的を達成するために最適なUIをPdMを中心に協力して早い段階から検討していき、施策の成功角度を上げていくことに貢献します。
手法としてはUIパターン出し、ユーザビリティテスト、プロトタイピングといったものを使って、**仕様が組まれた早い段階から具体物と一緒に仕様の妥当性を検討していくことに貢献します。**つまり良いUIとは、具体物が良いだけではなく、ちゃんと顧客に届く形になっているのか?そのアイデアを考える段階からデザインしていくことを行えるレベルになります。
まず現場に入ったばかりのソフトウェアに関わるデザイナーはこのレベルを目指していくことが、本当のデザイナーになるための1歩になります。
■ 関わる対象
チーム。PdMと協業して仕様から一緒に考えていくことに貢献しましょう。また開発チームとも早めにUIを共有してどんな開発になりそうか?このUI仕様で大丈夫か?を議論して固めていく動きをとります。
■ スキル
○ インタラクションデザイン
特に基本的なUIパターンを抑えていることが求められます。UIを構成する3つの要素アクション、ナビゲーション、コンテンツ、それぞれの基本的なUIパターンを習得することで、正しい要件に対して正しいUIを作る確率が増えます。
またユーザーの状態や機能を使うユースケースを考慮して、表示する必要のある情報を整理したりなどして、UIの要件定義をしながら、施策の仕様についてチームで議論するために動きます。
○ 仮説検証スキル
UIをいきなり固めるのではなく、パターンを作りながら検討して施策で実現したい結果と顧客の求めているものが合致するUIを考えていく必要があります。早めにプロトタイプを作り社内で触ってもらい批評の観点を得る(ドッグフーディンぐetc)や、ユーザーに触ってもらいきちんと目的に合致する操作をできるのかをテスト(ユーザビリティテスト)したりが必要です。
具体を作れるデザインスキルをもとに、早めに情報を集めて正しい方向で施策を成功に導ける検証スキルが必要になります
※顧客思考
中心ではないですが、顧客思考で顧客を軸にした解決策、デザインアイデアを組み立てる能力も必要です。
■ 具体的な仕事
仮設検証とデザイン制作という抽象度にするとあらゆる仕事が当てはまります。
例えばある機能を改善しよう!という施策であれば”改善するに当たって得たい結果=目的”が存在します。その目的を達成するため、解決すべき課題(原因)は何か?原因を解決するための具体的な形(UIなど)はどうか?を考える段階からPdM/ディレクター、エンジニアなどと一緒に議論していきます。
実際に早めにラフな状態のプロトタイプを作り社内で最適な形や重要な部分を議論したり、ユーザーに触ってもらってアイデアを検討したり。リリース後の結果から学びを得て、それを次のアイデアに繋げてデザインをしたりといったサイクルを自分で回し、チームで回すことに貢献します。
例えばマーケの獲得試作でバナーやLPを作成、改善するプロジェクトでも同様のことをイメージすることはできます。新機能、新規リリースでも同様です。
■ 身につけること
作るだけのデザインではなく、どう立ち回るか?どう進めていくと”より良いアイデア、方向性、コンセプト”の元に”デザイン”ができるか?を進めるスキルが必要です。
仮説検証スキルでは、ユーザビリティテストのやり方や目的や設計、価値検証ではそもそも価値とは?目的の設定の方法は?などの思考を身につけ、実践する、チームで議論するというのが必要です。
これらはLeanUXという本に代表される、スタートアップ的な価値づくりの開発フローにもなります。
方向性を定めた後は、それを正しく実現するための造形力が必要です。UIでいうとインタラクションデザインに当てはまる、UIの基本パターン理解と造形力や、過不足なく目的やユースケースに沿った情報を定義できる構造化のスキル、素早くラフを作りテストするプロトタイピングのスキルが必要になります。
BONOとしてはどうしていきたいのか?
全てカバーしてくれるんですか?でいうと流石に難しいなと感じます笑
僕の興味を考えた時にBONOで目指したい姿を定義すると「価値(ユーザーがポジティブに変化する変化量)」をデザインする人だと考えています。例えば、自分でサービスを作りたいと思うのあればそれをはじめられるデザイン人材で居てほしいと思いますし、現場で不満があるなら自ら流れを変えてデザインを武器に実行できる人材で居てほしいと思います。
UIデザインするとなったら、UIだけこだわってたら”良いプロダクトになるのか”でいうと明らかにNOです。ユーザーが受ける変化量が変わらなければ、どれだけ使いやすくなってもTooMuchになります。無駄ではないですが本質でないと僕は考えます。
“デザイナー”という肩書きに拘らずに、デザインという武器を手にして自分が望む方に、世の中の良い方に舵を切れる機会と武器開発をするきっかけを作る場所がBONOだと考えています。そのためには”見た目を作る”という狭い視野を飛び出していかねばなりません(むずかちい)
すでに海外で流行っているものを日本に届けるのもいいですが、どれだけ小さい領域でも大きな領域でも、変化できてない人たちの変化を助けるための仕組みを創る。そういう方が僕は人間らしいし、人に寄り添って存在するデザインの価値としては正しいのかなと思っています。
とはいえ2年ほどBONOをやってみて、デザインのことだけ覚えれば良いデザインができるようになるわけではないことに気づきました。そもそものその人が持っている洞察力や言語化力、伝える力、人間性などがベースで、同じことをやっていても成長率が変わることがわかりました。
それに僕が書いたのは超理想です。その前に自分の生活をなんとかする、という生存的な欲求を求める人が大多数なのもBONOをやって感じたことです。
なのでまずは自ら学んで自ら失敗し自ら機会を創るをデザインを武器にして行う人を増やすというのもBONOとしてはやりたいことです。そのためには狭い理解ではなく、広いデザイン領域の理解と、自分で考え答えを定義し実行して学ぶプロセスをインストールする必要があると考えています。
かつどの現場でも”価値”が何でそのために”今何をすべきか?を問われます。これを常に解像度高く持ち整理しながら、デザインができる人はどこに行っても重宝されます。なぜなら自ら考えてデザインをしているし、現場のメンバーと最上の目的に対して議論しながら進めることができるためです。
そういう部分も含めてこれから紹介するスキルの定義とステップをこれからもブラッシュアップしていきたと考えています。
価値を創る人は壮大ですが、いきなり目指すにはなかなかハードルが高い。なので2023年から1年ぐらいは現場に入った人がより活躍できる場所づくりを進めていきたいと思います。ちなみに今回定義した、「まずやっとくべき基礎スキル」はデザインを武器に価値を創る際にも必須なので実は全くズレてないと個人的には思っています。ベースには”価値”のためがあり、フロントでは”現場でやっとくべき”というラベルになっている。ただやってみると方向性が明らかになり、感じることができるような体験をしていきたいと思います。
おそらくAI活用も現場では普通になるでしょう。そうなるとここで綴ったことも割と変化を求められてくると思います。個人でやっている分、舵は切りやすいので、UIとかUXとかそういうつまらない枠にとらわれずに”デザイン”をフルで活用して、楽しい世の中をつくる人を増やしていきたいと思います。
この記事ではジュニアデザイナーがどう成長していくべきか?を考えるのと、BONOとして何をするべきか?を整理するために書きました。
デザインの範囲が広いと言われますが、全体で捉えるからです。全てに貢献できる人材は少ないですが、”じゃあ一般的に貢献する領域ってどういうところなの?”を明確にすることで自分の業務範囲や強みにしたいところなど、手触りをもって考えられるようになれると思います。
すごくまだまだ大雑把ではありますが、ないよりはある方が視界がクリアになると思ったので公開します。
大枠以下の内容が書かれています。
この記事を書く理由は現場に入ったデザイナーがどう成長していくのが良いのか?を考えるためです。まずやるべきことを、ゴールを”事業やサービスの成長に貢献する”ということにセットして定義していきます。
ちなみに対象はUI/UXデザイナーと呼ばれる、具体物も作るしユーザーの体験もデザインする人たちをベースに書きます。逆に、いわゆるUXデザインを専門にするなど”具体案までは考えない、実行にも責任を負わない”ような立ち回りは念頭に置いていません。
その考えでJuniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。全員が全員綺麗にこの中で定義している流れに沿うことはほぼ不可能だと思っています。その観点では地図ではなく羅針盤です。
ゆくゆくはどちらも基礎レベルぐらいは習得できるとミドルデザイナーとして活躍していると思います。この話を詳しくこのページでは書いていきます。
AIがワークフローに入るのはもう当たり前になりつつあります。ただ今回の話を書くときはまだ本格的に何かを代替するレベルまで現場フローはAIが一般化はされていません。ただこの変化はもう数ヶ月以内に当たり前になるでしょう。
このように時代は変化するので、超具体的な部分を信じ続けるのではなく、”なぜこれが重要なのか?”という本質部分で理解し受け止めるようにしてください。時代が変わればやることも変わりますし、やらなくて良いことも増えます。
まず前提として、デザイナーは主にどういう領域に貢献することが多いのか?を共有したいと思います。この3つに決して縛られる必要はないです。そして組み合わせをすることで埋められないニーズに対応したり、”デザイナー”という枠を出ることで違う価値を提供する人物になることももちろんできます。
ただ、”デザイナー”という枠で考えると、大きく3つの方向性があるように思っています。
あえて「〜〜デザイナー」という役職は書いていません。なぜならさまざまなスキルが横断的に、それぞれのタイプには使われます。かつ、必ず1つのタイプしか選べないということでもないです。わかりやすい言葉の定義というのは、採用やマーケティングなど伝播目線であえて区別した記号に過ぎません。
ちなみにこの3タイプは事業モデルによって重視されるもの変わります。例えば物販系のECだとソフトウェアではないので顧客との長期的なコミュニケーションが重視されますし、サブスク系のノートアプリなら継続して使いやすい、目的を達成するための品質が求められます。
1.顧客に寄り添い継続して価値を教授する体験を作るデザイン
いわゆるUI/UXデザインというやつだと思います。プロダクトデザインやサービスデザインという領域にも関わる部分です。BONOとカイクンが得意とするのはこの領域です。
ユーザーと事業を考えたときの価値を定義/理解し、そのゴールに向けてどのような顧客体験であるべきかを定義し、顧客がその体験を得られる具体的な形まで定義していきます。
筋トレに最適な焼き鳥屋を作るのであれば、コンセプト、メニュー設計、店内の導線設計など、すべての顧客接点(UI)を考え体験を作り、ユーザー価値をデザインします。
2.エンジニアリングと連携し、効率よく統一されたUIを設計し、組織の開発効率に貢献するデザイン
主にUIデザイン、UXエンジニア、デザインデベロッパーのような領域でしょうか。Figmaが目指す世界観に近いです。
デジタルの表現は結局コードの上に全てが乗っかっています。なのでそれを無視して考えることはできません。そのためシステマチックに表現の仕組みを作り、チームに普及させることで、迅速に体験を検証してプロトタイピングを行ったり、リリースをしたりすることで、顧客に届けるスピードと精度を高めることができます。またバグも減りやすくなるので開発工数の削減と本質的な開発に注力することの手助けにもなります。
この部分に貢献し、結果として良い事業を作りやすくするデザインです。焼き鳥屋で例えるなら、コストが極端に上がらない新メニュー開発の仕組みを作ったり、焼き鳥を焼く速度やストックの管理コストを下げ、品質をいつでも保つことで、焼き鳥屋の運営に貢献します。
3.認知/獲得フェーズで力を発揮し、自社サービスをより魅力的で過不足ない状態で伝えるデザイン
いわゆるコミュニケーションデザインと言われるようなフェーズです。Webサイトを作るデザインや、バナー、ブランドに関わるビジュアルを作るのはここに該当します。
ただかっこいいものを作って認知を集めるのではなく、既存顧客はどんなユーザーか?アプローチしたい潜在ユーザーはどんな顧客か?から逆算して伝えるべきことから設計していきます。そこで設計した考えを過不足なく顧客に届けるためのアウトプットをデザインすることにも責任を持つデザインです。
主にマーケティングと呼ばれる分野と連携することが多く、良い体験により継続率をあげるというより、まだ伝わってないこと伝えたいことを伝え、認知や獲得に貢献します。ブランド観点では継続した一貫したコミュニケーションを取ることでユーザーとの関係性を担保していく側面もデザインしていきます。
焼き鳥屋で例えると、どんな焼き鳥屋なのか?の価値を来店してない顧客に伝え興味を持ってもらうデザインを考えたり、新メニューを既存顧客や新規顧客に伝えたり、連続した店舗のあり方を伝えることでファンになる顧客を増やしたりしたことに貢献します。
UI/UXデザイナーのようなソフトウェアに関わるデザイナーは主に「1」か「2」に該当すると考えています。
ソフトウェアに関わるデザイナーとしてまず着手し、身につけておくとデザインを武器に立ち回りやすいと考える、基礎スキルです。後述する「基礎:ジュニアがやっとくと後が楽なこと」で詳しく書いていこうと思います。
貢献できる代表的な領域を地方という名前で分けています。必要な地方から旅に出ていくといいますし、興味と必要性がある限り地方を攻略して各地方にある武器を手に入れていくことでデザインスキルが上がっていきます(=貢献できる領域が広がります)
□ サービス地方:デジタルプロダクトデザインと顧客価値の発見と定義
□ UI地方:UIインタラクション
□ システム地方:UIのシステム化/効率化
□ コミュニケーション地方:コミュニケーションデザイン
□ 人間力地方:社会人基礎力
スキル領域だけでみては「この領域はいつどういう時に役に立つのか?」はよくイメージがつきません。
なので、デザインフローでいうとどこに該当するのか?を考えると、どのスキルを身につけると何ができるのか?のイメージが付きやすいです。
そのイメージを以下に貼っておきますのでチェックしてみてください。一般的に使われる役職のラベルはデザインの流れに直すと具体的に理解することができるのでおすすめです。
UI/UXデザインの進め方/流れの全体像についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
晴れてデザイナーになった!現場に入ったぞ!やった!
となりますが、”え、デザイナーってめっちゃやること多いやん”と調べたり知っていけば行くほどなっていくと思います。リサーチしてアイデアも考えてUIも作るの?え、ビジネスもやらないといけないの?金くれ!!!それから考える!!
こんな方も多いでしょう。そのためこの章では、”サービス成長にデザインで貢献する”をゴールにとらえたときに一般的にはまず何から進めていくと良いのか?を定義しておきたいと思います。もちろん答えはないですし、現場によって求められることは変わりますが、土台のスキルを身につける意味でもまずはこれに貢献しよう!というものを定義することで、考える土台を作ってみたいと思います。
このページの最初にも書きましたが、Juniorデザイナーがまず事業貢献するという観点でいうと**「スムーズな開発を実現する」「目的を達成するUIの形を素早く検証して実現する」**この2つです。どちらかができる、を自分の関わっている会社や事業フェーズに即して実行し、身につけることが大切です。
「目的を達成するUIの形を素早く検証し模索して実現する」
「スムーズな開発を実現する」
□ グラフィック基礎
□ 仮説検証基礎
□ 基本UIパターン基礎
□ プロダクトデザイン基礎
□ コード理解基礎
□ デザインシステム基礎
施策や仕様がユーザーに届く確率を上げるため、検証/テストを使い、顧客目線で良いデザインの定義を行う
■ 役割
ただ言われたUIを作るだけではなく、目的を達成するために最適なUIをPdMを中心に協力して早い段階から検討していき、施策の成功角度を上げていくことに貢献します。
手法としてはUIパターン出し、ユーザビリティテスト、プロトタイピングといったものを使って、**仕様が組まれた早い段階から具体物と一緒に仕様の妥当性を検討していくことに貢献します。**つまり良いUIとは、具体物が良いだけではなく、ちゃんと顧客に届く形になっているのか?そのアイデアを考える段階からデザインしていくことを行えるレベルになります。
まず現場に入ったばかりのソフトウェアに関わるデザイナーはこのレベルを目指していくことが、本当のデザイナーになるための1歩になります。
■ 関わる対象
チーム。PdMと協業して仕様から一緒に考えていくことに貢献しましょう。また開発チームとも早めにUIを共有してどんな開発になりそうか?このUI仕様で大丈夫か?を議論して固めていく動きをとります。
■ スキル
○ インタラクションデザイン
特に基本的なUIパターンを抑えていることが求められます。UIを構成する3つの要素アクション、ナビゲーション、コンテンツ、それぞれの基本的なUIパターンを習得することで、正しい要件に対して正しいUIを作る確率が増えます。
またユーザーの状態や機能を使うユースケースを考慮して、表示する必要のある情報を整理したりなどして、UIの要件定義をしながら、施策の仕様についてチームで議論するために動きます。
○ 仮説検証スキル
UIをいきなり固めるのではなく、パターンを作りながら検討して施策で実現したい結果と顧客の求めているものが合致するUIを考えていく必要があります。早めにプロトタイプを作り社内で触ってもらい批評の観点を得る(ドッグフーディンぐetc)や、ユーザーに触ってもらいきちんと目的に合致する操作をできるのかをテスト(ユーザビリティテスト)したりが必要です。
具体を作れるデザインスキルをもとに、早めに情報を集めて正しい方向で施策を成功に導ける検証スキルが必要になります
※顧客思考
中心ではないですが、顧客思考で顧客を軸にした解決策、デザインアイデアを組み立てる能力も必要です。
■ 具体的な仕事
仮設検証とデザイン制作という抽象度にするとあらゆる仕事が当てはまります。
例えばある機能を改善しよう!という施策であれば”改善するに当たって得たい結果=目的”が存在します。その目的を達成するため、解決すべき課題(原因)は何か?原因を解決するための具体的な形(UIなど)はどうか?を考える段階からPdM/ディレクター、エンジニアなどと一緒に議論していきます。
実際に早めにラフな状態のプロトタイプを作り社内で最適な形や重要な部分を議論したり、ユーザーに触ってもらってアイデアを検討したり。リリース後の結果から学びを得て、それを次のアイデアに繋げてデザインをしたりといったサイクルを自分で回し、チームで回すことに貢献します。
例えばマーケの獲得試作でバナーやLPを作成、改善するプロジェクトでも同様のことをイメージすることはできます。新機能、新規リリースでも同様です。
■ 身につけること
作るだけのデザインではなく、どう立ち回るか?どう進めていくと”より良いアイデア、方向性、コンセプト”の元に”デザイン”ができるか?を進めるスキルが必要です。
仮説検証スキルでは、ユーザビリティテストのやり方や目的や設計、価値検証ではそもそも価値とは?目的の設定の方法は?などの思考を身につけ、実践する、チームで議論するというのが必要です。
これらはLeanUXという本に代表される、スタートアップ的な価値づくりの開発フローにもなります。
方向性を定めた後は、それを正しく実現するための造形力が必要です。UIでいうとインタラクションデザインに当てはまる、UIの基本パターン理解と造形力や、過不足なく目的やユースケースに沿った情報を定義できる構造化のスキル、素早くラフを作りテストするプロトタイピングのスキルが必要になります。
BONOとしてはどうしていきたいのか?
全てカバーしてくれるんですか?でいうと流石に難しいなと感じます笑
僕の興味を考えた時にBONOで目指したい姿を定義すると「価値(ユーザーがポジティブに変化する変化量)」をデザインする人だと考えています。例えば、自分でサービスを作りたいと思うのあればそれをはじめられるデザイン人材で居てほしいと思いますし、現場で不満があるなら自ら流れを変えてデザインを武器に実行できる人材で居てほしいと思います。
UIデザインするとなったら、UIだけこだわってたら”良いプロダクトになるのか”でいうと明らかにNOです。ユーザーが受ける変化量が変わらなければ、どれだけ使いやすくなってもTooMuchになります。無駄ではないですが本質でないと僕は考えます。
“デザイナー”という肩書きに拘らずに、デザインという武器を手にして自分が望む方に、世の中の良い方に舵を切れる機会と武器開発をするきっかけを作る場所がBONOだと考えています。そのためには”見た目を作る”という狭い視野を飛び出していかねばなりません(むずかちい)
すでに海外で流行っているものを日本に届けるのもいいですが、どれだけ小さい領域でも大きな領域でも、変化できてない人たちの変化を助けるための仕組みを創る。そういう方が僕は人間らしいし、人に寄り添って存在するデザインの価値としては正しいのかなと思っています。
とはいえ2年ほどBONOをやってみて、デザインのことだけ覚えれば良いデザインができるようになるわけではないことに気づきました。そもそものその人が持っている洞察力や言語化力、伝える力、人間性などがベースで、同じことをやっていても成長率が変わることがわかりました。
それに僕が書いたのは超理想です。その前に自分の生活をなんとかする、という生存的な欲求を求める人が大多数なのもBONOをやって感じたことです。
なのでまずは自ら学んで自ら失敗し自ら機会を創るをデザインを武器にして行う人を増やすというのもBONOとしてはやりたいことです。そのためには狭い理解ではなく、広いデザイン領域の理解と、自分で考え答えを定義し実行して学ぶプロセスをインストールする必要があると考えています。
かつどの現場でも”価値”が何でそのために”今何をすべきか?を問われます。これを常に解像度高く持ち整理しながら、デザインができる人はどこに行っても重宝されます。なぜなら自ら考えてデザインをしているし、現場のメンバーと最上の目的に対して議論しながら進めることができるためです。
そういう部分も含めてこれから紹介するスキルの定義とステップをこれからもブラッシュアップしていきたと考えています。
価値を創る人は壮大ですが、いきなり目指すにはなかなかハードルが高い。なので2023年から1年ぐらいは現場に入った人がより活躍できる場所づくりを進めていきたいと思います。ちなみに今回定義した、「まずやっとくべき基礎スキル」はデザインを武器に価値を創る際にも必須なので実は全くズレてないと個人的には思っています。ベースには”価値”のためがあり、フロントでは”現場でやっとくべき”というラベルになっている。ただやってみると方向性が明らかになり、感じることができるような体験をしていきたいと思います。
おそらくAI活用も現場では普通になるでしょう。そうなるとここで綴ったことも割と変化を求められてくると思います。個人でやっている分、舵は切りやすいので、UIとかUXとかそういうつまらない枠にとらわれずに”デザイン”をフルで活用して、楽しい世の中をつくる人を増やしていきたいと思います。
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