
ペルソナ中心のUIデザイン

お疲れさまでした。ここでやるのは、このセッションでやったことを4つの問いで見直すことです。
手元のメモと整理した仮説を開いて、上から順に見ていってください。怪しいと思ったものだけ読むのでも大丈夫です。
引っかかった項目は、コミュニティの相談・質問に投稿してください。 各項目の最後に、そのまま使える質問文を置いてあります。書き方は最後にまとめました。
全部クリアしてから進む必要はありません。 このセッションで出した仮説は、次のサイクルでもう一度確かめるものです。引っかかったまま次のサイクルに入ってOKです👌
見るところ
プロトタイプを見るとき、何と照らして見ていたかを思い出してください。
「良さそう」「なんとなく違う」という感覚だけで見ていたなら、まだ主観のレビューです。感覚が悪いわけではないですが、それだけだと「なぜ違うのか」が残らず、次につながりません。
基準にするのは、プロトタイプを作る前に整理したデザイン要件です。特に「ユーザーがどんな流れで理想の状態に到達するか」という体験の流れ。
想定した体験 → その体験を実現できているか?
この形で見られていたかを確認してください。
引っかかったら
デザイン要件を開き直して、体験の流れを「確認する問い」に変換してみてください。
この4つの問いを横に置いて、もう一度プロトタイプを歩けば大丈夫です。ゼロから基準を作る必要はありません💡
質問テンプレ
デザイン要件を基準にチェックしようとしましたが、要件の「△△」をどう問いに変換すればいいか分かりません。体験の流れは「□□」です。何と照らして見ればいいですか?
見るところ
2つ確認してください。
① どの状態で触ったか。 デザインデータを眺めながらの確認になっていなかったか。スマホアプリのプロトタイプならスマホで触ったか。ダミーテキストのままではなく、実際の利用シーンに近い情報を入れて触ったか。
ユーザーはデザインデータの状態で体験しません。触る環境が違うと、得られる気づきも変わってしまいます。
② 最後まで歩いたか。 途中で気になるところを見つけて、そこで止まって直し始めていなかったか。部分的な違和感だけでなく、体験全体として成立しているかを見るのがこのセッションの目的です。
引っかかったら
環境を整えて、もう一周だけ歩き直してください。手間に感じますが、一周で十分です。
画面をつなぐ作業や実データを入れる作業は、AIに手伝ってもらいましょう。プロトタイプの解像度が上がるほど、気づきの量も増えます。
質問テンプレ
プロトタイプを触ったのですが、Figmaの画面を眺める形になってしまいました。お題は「〇〇」で、体験の流れは「△△」です。どこまで操作できる状態にすれば、体験の確認になりますか?
見るところ
残したメモを1つずつ見て、2点を確認してください。
① 断定で止まっていないか。
✕ 比較画面が分かりにくい
○ 選択肢を判断するための情報が足りていないのでは?
上は「ここが悪い」という採点です。下は「何を確かめればいいか」が入った仮説です。仮説の形になっていると、次のサイクルで何をすればいいかが見えます。
② 量を出せているか。 違和感だけでなく、不明点・良かった点・新しいアイデアまで残せているか。このセッションはまだ探索のフェーズなので、「これは本当に問題なのか?」と厳密に絞り込むより、材料を集めることが優先です。
メモが3つ以下しかない場合は、歩き方が浅いことが多いです。
引っかかったら
断定で書いたメモに、「これは、結局何を教えてくれているんだろう?」と1回足してみてください。
似ているメモをグルーピングすると出しやすいです。「違いが分かりにくい」「比較しづらい」「どれを選べばいいか分からない」が並んでいたら、それは「判断するための情報が足りていないのでは?」という1つの仮説にまとまりますよね。
メモの量が少ないなら、体験の流れを1ステップずつ区切って「ここで想定どおりに進めたか?」と聞き直しながらもう一周してください。
質問テンプレ
プロトタイプを歩いてメモを〇個出しました。ただ「ここが変」という指摘ばかりで、仮説の形にできません。メモの中身は「△△」です。これはどうまとめればいいですか?
見るところ
決めた「次に詰めるテーマ」を見て、3点を確認してください。
引っかかったら
仮説を3つの層に分けたら、上流から順に見てください。
① 課題・ゴール → ② 理想体験・アイデア → ③ UI・具体化
「比較画面が分かりにくい」の原因が「そもそもユーザーが何を基準に選ぶのか分かっていない」なら、UIを直す前に課題に戻った方がいいですよね。上流の前提が変われば、その下の体験もUIも変わります。
同じ層に仮説が複数あるときは、「これが曖昧なままだと先に進めないもの」から選んでください。
質問テンプレ
仮説を整理して「△△」と「□□」が残りました。どちらから詰めるべきか迷っています。上流はどちらだと思いますか?
手当てを試しても解決しない項目は、ひとりで考えても答えが出にくい部分です。各項目の質問テンプレをコピーして、自分の内容を入れて投稿してください。テンプレに当てはまらない疑問も、もちろん大丈夫です。
「これで合っていますか?」だけだと、こちらも「合っています/合っていません」しか返せません。 何をやったかと、どこで迷っているかがあると、具体的に返せます。
例を出します。
迷いを言語化するパターン
プロトタイプを歩いて「入力の途中で何を書けばいいか分からなくなる」というメモが出ました。ただ、これがUIの問題なのか、そもそも課題設定の問題なのか判断できません。課題は「△△」です。どちらから見ればいいですか?
2つで迷っているパターン
次に詰めるテーマを「理想体験の流れを見直す」と「課題をもう一段深掘りする」で迷っています。メモには「□□」という気づきが多かったです。どちらが上流ですか?
出てこないパターン
プロトタイプを最後まで歩いたのですが、メモが2個しか出ませんでした。体験の流れは「△△」です。歩き方が浅いのか、プロトタイプの解像度が低いのか、どちらだと思いますか?
どれも、自分がどこまで考えたかが書いてあるのが共通点です。そこがあると、こちらは「その先」から返せます。
途中のもので大丈夫です。仮説の整理が中途半端な状態でも、メモを見せてもらえれば「どこから詰めるか」は一緒に考えられます。
他の人の投稿を読むだけでも役に立ちます。同じお題でも、プロトタイプから得る気づきは人によって全然違うので、自分の見方が偏っていないかの物差しになります。
引っかかりが残っていても大丈夫です。このセッションのゴールは、正解を出すことではなく、次に確かめることを決めることです。
ここまでで1サイクルが回りました。
考える → 作る → 触る → 気づく → 仮説を整理する → また考える
次のサイクルでは、ここで決めたテーマに戻って考え直します。課題に戻るのも、理想体験を作り直すのも、後戻りではなく通常の進み方です。このサイクルを繰り返しながら、課題の捉え方からUIまで少しずつ解像度を高めていきましょう🚶