今日は、UI/UXデザイナーへの転職を成功させた中野さんにお話を伺いました。
中野さんは高校から美術を学び、美大を経て、これまで繊維商品のデザインに携わってきた方です。約3年間、タオルや雑貨、キャラクターグッズなど幅広い商品を世に送り出した後、「もっと人に長く使ってもらえるものをつくりたい」という想いからUI/UXデザインへと方向転換しました。
今回のインタビューでは、なぜUI/UXを目指したのか、学習の中でどんな壁にぶつかり、どう乗り越えたのか、そして最終的にどのように転職を叶えたのかを伺います。これからUI/UXデザインを学びたい方にとって、学習の道筋やキャリア形成の参考になるはずです。
「商品デザインの仕事は、つくって終わりという感覚が強かったんです。もっと長く使い続けてもらえるデザインや、つくった後の変化を見届けられるものに関わりたいと思いました。」
繊維商品のデザインでは、営業が売り込みをして初めてユーザーの手に届くという流れが一般的でした。しかし中野さんは「もっと使う人のことを考えたい」「人の生活の中で役に立つ時間を増やしたい」と感じるようになり、その延長線上にUI/UXの仕事があると気づきます。
最初から答えが見えていたわけではなく、実際に悩んだ期間は1年ほど。時には「デザイナーでなくてもいいのでは」と考えることもありました。しかし最終的には「やっぱり自分のスキルを使って貢献したい」と思い直し、YouTubeなどでUI/UXという領域を知ったことをきっかけに学習を決意しました。
UI/UXを学ぶと決めた中野さんは、勤めていた会社を辞めて学習に専念しました。そこで出会ったのが「BONO」でした。
「最初からBONOでした。他のサービスを経由せずに、UI/UXをやると決めた段階で辞めて、BONOを見つけて『これでやろう』と思ったんです。」
BONOのロードマップに沿って、体系的に学習を進めていきます。当初は「時間があるから2か月くらいで終わるだろう」と思っていたそうですが、実際には半年をかけて取り組むことに。やってみると一つひとつに時間がかかり、単に手を動かすだけでは理解が追いつかない部分が出てきたからです。
特に壁になったのは「情報設計」でした。
「トレース課題はある程度正解があるので形にできる。でも情報設計は文字情報から整理して考えなければならない。ここで一度落ちました。」
一人で学んでいる不安も重なり、「進んでいない気がする」「理解できていないのでは」と迷いも生じたと言います。
そんな中で中野さんは学習法を工夫しました。最初はいろんな記事や書籍を読み漁っていたものの、インプットに対してアウトプットが伴わずに消化不良になってしまったのです。そこで、参考にするリソースを一つに絞る方針に切り替えました。
「BONOの教材を見てつくる → できなければもう一度見返す → 自分の手でつくり直す。そうやって“できるまで繰り返す”やり方にしました。」
また、モチベーションを保つために「音楽」「ランニング」「アニメ」を活用しました。米津玄師の曲や、フィギュアスケートを題材にしたアニメ『メダリスト』が特に励みになったそうです。
「走ると短時間で『やった!』という達成感が得られるんです。学習以外でも自分を前に進ませることで、また机に向かえるようになりました。」
学習を進める中で、中野さんは自分のポートフォリオづくりに取り組みました。ポートフォリオ制作にはおよそ3か月をかけ、その間にゼロからサービスを立ち上げる経験も並行して行いました。
その中で特に印象的だったのが「漫画制作記録アプリ」の開発です。
「漫画家を目指している友人が、制作の進行管理ができずに困っていたんです。編集者に『どのくらいで仕上がるのか』を伝えられない。その課題を解決できるサービスをつくろうと思いました。」
このアプリは、ネーム・下書き・ペン入れなど漫画制作の工程を時間単位で記録でき、グラフ化して進捗を見える化する仕組みです。制作工程を管理しやすくすることで、編集者やクライアントに対しても進捗を説明できるように工夫されていました。
面接ではこのアプリを中心に紹介し、動画プロトタイプを見せながら説明したそうです。
「最初に1つサービスを作ったんですが、うまくいかずボツにしました。そこから仕切り直して、この漫画制作記録アプリにたどり着きました。合計で2か月かかりましたね。」
この過程は、ユーザーインタビューを重ねて仮説を修正しながら進めた点も評価につながりました。合計で5人にインタビューを行い、そのうち1人には3回も対話を重ねたとのこと。
「最初は自分の仮説をもとに作っていたんですが、インタビューを繰り返すうちに、やっぱり人によって課題が違うことに気づきました。最終的には、自分の仮説ではなく、ユーザーの課題からサービスを組み立てる形に変えていったんです。」
こうしてポートフォリオを完成させ、いよいよ転職活動へ。ところが、最初に受けた16社はすべて不採用という厳しいスタートでした。
「最初は本当に受けたい会社ばかり受けたんです。でも全部落ちました。自分には“数を受ける”戦略のほうが合っていると気づいて、そこから考え方を切り替えました。」
戦略を変えて、UI/UXデザイナー職を幅広く応募。Wantedly、Green、エージェント、公式サイトなど、あらゆるチャネルを使って合計47社にエントリーしました。その結果、最終的に4社から内定を獲得することができたのです。
面接対策ではChatGPTやYouTubeの模擬面接動画を活用。自己紹介やよく聞かれる質問に答えられるよう、事前に繰り返し練習して臨みました。
最終的には「クライアントワークでUI/UXを深くやる会社」と「事業会社で幅広いデザインに携われる会社」の2社で迷い、後者を選択。
「せっかくならUI/UXをたくさんやれるほうがいいかなと思ったんです。でも自分の将来像を考えたとき、一つのサービスにコミットしてユーザーと向き合うほうが合っていると感じました。」
こうして中野さんは、事業会社のUI/UXデザイナーとして新たなキャリアをスタートさせることになりました。
半年間の学習と転職活動を振り返り、中野さんは「自分に合った学び方を見つけることが大切だった」と語ります。
「会社を辞めて学習に専念したからこそ、自分に合った進め方を理解できました。朝型なら朝にやる、夜型なら夜にやる。苦手なところや得意なところを把握して、自分に合う学び方を選ぶことが大事だと思います。」
特に「情報設計でつまずいた経験」や「インプット過多からの転換」は、自分自身を理解するきっかけになったといいます。
「学習を通じて、自分がどんな作業が好きで、どんなときに一番集中できるのかも見えてきました。仕事をしていたらここまで自己理解する時間はなかったと思います。ある意味で修行期間のようでした。」
「まずは自分がデザインのどこを面白いと思うかを大切にしてほしいです。夢中になれることを見つけて、それを続けていくことが強みになると思います。」
また、学習の過程を「楽しみ続けること」が大切だと強調しました。
「努力だけではなく、夢中になれることが成長につながると思います。学習をしながら自分の強みを見つけていく。その期間を楽しんでほしいですね。」
中野さんの転職ストーリーは、UI/UX学習を始めたばかりの人にとって多くのヒントを与えてくれます。
どれも特別な才能ではなく、「手を動かし続ける」「自分の学び方を理解する」といった積み重ねから生まれたものです。
これからUIUXデザインを始める人の参考になれば幸いです
今日は、UI/UXデザイナーへの転職を成功させた中野さんにお話を伺いました。
中野さんは高校から美術を学び、美大を経て、これまで繊維商品のデザインに携わってきた方です。約3年間、タオルや雑貨、キャラクターグッズなど幅広い商品を世に送り出した後、「もっと人に長く使ってもらえるものをつくりたい」という想いからUI/UXデザインへと方向転換しました。
今回のインタビューでは、なぜUI/UXを目指したのか、学習の中でどんな壁にぶつかり、どう乗り越えたのか、そして最終的にどのように転職を叶えたのかを伺います。これからUI/UXデザインを学びたい方にとって、学習の道筋やキャリア形成の参考になるはずです。
「商品デザインの仕事は、つくって終わりという感覚が強かったんです。もっと長く使い続けてもらえるデザインや、つくった後の変化を見届けられるものに関わりたいと思いました。」
繊維商品のデザインでは、営業が売り込みをして初めてユーザーの手に届くという流れが一般的でした。しかし中野さんは「もっと使う人のことを考えたい」「人の生活の中で役に立つ時間を増やしたい」と感じるようになり、その延長線上にUI/UXの仕事があると気づきます。
最初から答えが見えていたわけではなく、実際に悩んだ期間は1年ほど。時には「デザイナーでなくてもいいのでは」と考えることもありました。しかし最終的には「やっぱり自分のスキルを使って貢献したい」と思い直し、YouTubeなどでUI/UXという領域を知ったことをきっかけに学習を決意しました。
UI/UXを学ぶと決めた中野さんは、勤めていた会社を辞めて学習に専念しました。そこで出会ったのが「BONO」でした。
「最初からBONOでした。他のサービスを経由せずに、UI/UXをやると決めた段階で辞めて、BONOを見つけて『これでやろう』と思ったんです。」
BONOのロードマップに沿って、体系的に学習を進めていきます。当初は「時間があるから2か月くらいで終わるだろう」と思っていたそうですが、実際には半年をかけて取り組むことに。やってみると一つひとつに時間がかかり、単に手を動かすだけでは理解が追いつかない部分が出てきたからです。
特に壁になったのは「情報設計」でした。
「トレース課題はある程度正解があるので形にできる。でも情報設計は文字情報から整理して考えなければならない。ここで一度落ちました。」
一人で学んでいる不安も重なり、「進んでいない気がする」「理解できていないのでは」と迷いも生じたと言います。
そんな中で中野さんは学習法を工夫しました。最初はいろんな記事や書籍を読み漁っていたものの、インプットに対してアウトプットが伴わずに消化不良になってしまったのです。そこで、参考にするリソースを一つに絞る方針に切り替えました。
「BONOの教材を見てつくる → できなければもう一度見返す → 自分の手でつくり直す。そうやって“できるまで繰り返す”やり方にしました。」
また、モチベーションを保つために「音楽」「ランニング」「アニメ」を活用しました。米津玄師の曲や、フィギュアスケートを題材にしたアニメ『メダリスト』が特に励みになったそうです。
「走ると短時間で『やった!』という達成感が得られるんです。学習以外でも自分を前に進ませることで、また机に向かえるようになりました。」
学習を進める中で、中野さんは自分のポートフォリオづくりに取り組みました。ポートフォリオ制作にはおよそ3か月をかけ、その間にゼロからサービスを立ち上げる経験も並行して行いました。
その中で特に印象的だったのが「漫画制作記録アプリ」の開発です。
「漫画家を目指している友人が、制作の進行管理ができずに困っていたんです。編集者に『どのくらいで仕上がるのか』を伝えられない。その課題を解決できるサービスをつくろうと思いました。」
このアプリは、ネーム・下書き・ペン入れなど漫画制作の工程を時間単位で記録でき、グラフ化して進捗を見える化する仕組みです。制作工程を管理しやすくすることで、編集者やクライアントに対しても進捗を説明できるように工夫されていました。
面接ではこのアプリを中心に紹介し、動画プロトタイプを見せながら説明したそうです。
「最初に1つサービスを作ったんですが、うまくいかずボツにしました。そこから仕切り直して、この漫画制作記録アプリにたどり着きました。合計で2か月かかりましたね。」
この過程は、ユーザーインタビューを重ねて仮説を修正しながら進めた点も評価につながりました。合計で5人にインタビューを行い、そのうち1人には3回も対話を重ねたとのこと。
「最初は自分の仮説をもとに作っていたんですが、インタビューを繰り返すうちに、やっぱり人によって課題が違うことに気づきました。最終的には、自分の仮説ではなく、ユーザーの課題からサービスを組み立てる形に変えていったんです。」
こうしてポートフォリオを完成させ、いよいよ転職活動へ。ところが、最初に受けた16社はすべて不採用という厳しいスタートでした。
「最初は本当に受けたい会社ばかり受けたんです。でも全部落ちました。自分には“数を受ける”戦略のほうが合っていると気づいて、そこから考え方を切り替えました。」
戦略を変えて、UI/UXデザイナー職を幅広く応募。Wantedly、Green、エージェント、公式サイトなど、あらゆるチャネルを使って合計47社にエントリーしました。その結果、最終的に4社から内定を獲得することができたのです。
面接対策ではChatGPTやYouTubeの模擬面接動画を活用。自己紹介やよく聞かれる質問に答えられるよう、事前に繰り返し練習して臨みました。
最終的には「クライアントワークでUI/UXを深くやる会社」と「事業会社で幅広いデザインに携われる会社」の2社で迷い、後者を選択。
「せっかくならUI/UXをたくさんやれるほうがいいかなと思ったんです。でも自分の将来像を考えたとき、一つのサービスにコミットしてユーザーと向き合うほうが合っていると感じました。」
こうして中野さんは、事業会社のUI/UXデザイナーとして新たなキャリアをスタートさせることになりました。
半年間の学習と転職活動を振り返り、中野さんは「自分に合った学び方を見つけることが大切だった」と語ります。
「会社を辞めて学習に専念したからこそ、自分に合った進め方を理解できました。朝型なら朝にやる、夜型なら夜にやる。苦手なところや得意なところを把握して、自分に合う学び方を選ぶことが大事だと思います。」
特に「情報設計でつまずいた経験」や「インプット過多からの転換」は、自分自身を理解するきっかけになったといいます。
「学習を通じて、自分がどんな作業が好きで、どんなときに一番集中できるのかも見えてきました。仕事をしていたらここまで自己理解する時間はなかったと思います。ある意味で修行期間のようでした。」
「まずは自分がデザインのどこを面白いと思うかを大切にしてほしいです。夢中になれることを見つけて、それを続けていくことが強みになると思います。」
また、学習の過程を「楽しみ続けること」が大切だと強調しました。
「努力だけではなく、夢中になれることが成長につながると思います。学習をしながら自分の強みを見つけていく。その期間を楽しんでほしいですね。」
中野さんの転職ストーリーは、UI/UX学習を始めたばかりの人にとって多くのヒントを与えてくれます。
どれも特別な才能ではなく、「手を動かし続ける」「自分の学び方を理解する」といった積み重ねから生まれたものです。
これからUIUXデザインを始める人の参考になれば幸いです
今日は、UI/UXデザイナーへの転職を成功させた中野さんにお話を伺いました。
中野さんは高校から美術を学び、美大を経て、これまで繊維商品のデザインに携わってきた方です。約3年間、タオルや雑貨、キャラクターグッズなど幅広い商品を世に送り出した後、「もっと人に長く使ってもらえるものをつくりたい」という想いからUI/UXデザインへと方向転換しました。
今回のインタビューでは、なぜUI/UXを目指したのか、学習の中でどんな壁にぶつかり、どう乗り越えたのか、そして最終的にどのように転職を叶えたのかを伺います。これからUI/UXデザインを学びたい方にとって、学習の道筋やキャリア形成の参考になるはずです。
「商品デザインの仕事は、つくって終わりという感覚が強かったんです。もっと長く使い続けてもらえるデザインや、つくった後の変化を見届けられるものに関わりたいと思いました。」
繊維商品のデザインでは、営業が売り込みをして初めてユーザーの手に届くという流れが一般的でした。しかし中野さんは「もっと使う人のことを考えたい」「人の生活の中で役に立つ時間を増やしたい」と感じるようになり、その延長線上にUI/UXの仕事があると気づきます。
最初から答えが見えていたわけではなく、実際に悩んだ期間は1年ほど。時には「デザイナーでなくてもいいのでは」と考えることもありました。しかし最終的には「やっぱり自分のスキルを使って貢献したい」と思い直し、YouTubeなどでUI/UXという領域を知ったことをきっかけに学習を決意しました。
UI/UXを学ぶと決めた中野さんは、勤めていた会社を辞めて学習に専念しました。そこで出会ったのが「BONO」でした。
「最初からBONOでした。他のサービスを経由せずに、UI/UXをやると決めた段階で辞めて、BONOを見つけて『これでやろう』と思ったんです。」
BONOのロードマップに沿って、体系的に学習を進めていきます。当初は「時間があるから2か月くらいで終わるだろう」と思っていたそうですが、実際には半年をかけて取り組むことに。やってみると一つひとつに時間がかかり、単に手を動かすだけでは理解が追いつかない部分が出てきたからです。
特に壁になったのは「情報設計」でした。
「トレース課題はある程度正解があるので形にできる。でも情報設計は文字情報から整理して考えなければならない。ここで一度落ちました。」
一人で学んでいる不安も重なり、「進んでいない気がする」「理解できていないのでは」と迷いも生じたと言います。
そんな中で中野さんは学習法を工夫しました。最初はいろんな記事や書籍を読み漁っていたものの、インプットに対してアウトプットが伴わずに消化不良になってしまったのです。そこで、参考にするリソースを一つに絞る方針に切り替えました。
「BONOの教材を見てつくる → できなければもう一度見返す → 自分の手でつくり直す。そうやって“できるまで繰り返す”やり方にしました。」
また、モチベーションを保つために「音楽」「ランニング」「アニメ」を活用しました。米津玄師の曲や、フィギュアスケートを題材にしたアニメ『メダリスト』が特に励みになったそうです。
「走ると短時間で『やった!』という達成感が得られるんです。学習以外でも自分を前に進ませることで、また机に向かえるようになりました。」
学習を進める中で、中野さんは自分のポートフォリオづくりに取り組みました。ポートフォリオ制作にはおよそ3か月をかけ、その間にゼロからサービスを立ち上げる経験も並行して行いました。
その中で特に印象的だったのが「漫画制作記録アプリ」の開発です。
「漫画家を目指している友人が、制作の進行管理ができずに困っていたんです。編集者に『どのくらいで仕上がるのか』を伝えられない。その課題を解決できるサービスをつくろうと思いました。」
このアプリは、ネーム・下書き・ペン入れなど漫画制作の工程を時間単位で記録でき、グラフ化して進捗を見える化する仕組みです。制作工程を管理しやすくすることで、編集者やクライアントに対しても進捗を説明できるように工夫されていました。
面接ではこのアプリを中心に紹介し、動画プロトタイプを見せながら説明したそうです。
「最初に1つサービスを作ったんですが、うまくいかずボツにしました。そこから仕切り直して、この漫画制作記録アプリにたどり着きました。合計で2か月かかりましたね。」
この過程は、ユーザーインタビューを重ねて仮説を修正しながら進めた点も評価につながりました。合計で5人にインタビューを行い、そのうち1人には3回も対話を重ねたとのこと。
「最初は自分の仮説をもとに作っていたんですが、インタビューを繰り返すうちに、やっぱり人によって課題が違うことに気づきました。最終的には、自分の仮説ではなく、ユーザーの課題からサービスを組み立てる形に変えていったんです。」
こうしてポートフォリオを完成させ、いよいよ転職活動へ。ところが、最初に受けた16社はすべて不採用という厳しいスタートでした。
「最初は本当に受けたい会社ばかり受けたんです。でも全部落ちました。自分には“数を受ける”戦略のほうが合っていると気づいて、そこから考え方を切り替えました。」
戦略を変えて、UI/UXデザイナー職を幅広く応募。Wantedly、Green、エージェント、公式サイトなど、あらゆるチャネルを使って合計47社にエントリーしました。その結果、最終的に4社から内定を獲得することができたのです。
面接対策ではChatGPTやYouTubeの模擬面接動画を活用。自己紹介やよく聞かれる質問に答えられるよう、事前に繰り返し練習して臨みました。
最終的には「クライアントワークでUI/UXを深くやる会社」と「事業会社で幅広いデザインに携われる会社」の2社で迷い、後者を選択。
「せっかくならUI/UXをたくさんやれるほうがいいかなと思ったんです。でも自分の将来像を考えたとき、一つのサービスにコミットしてユーザーと向き合うほうが合っていると感じました。」
こうして中野さんは、事業会社のUI/UXデザイナーとして新たなキャリアをスタートさせることになりました。
半年間の学習と転職活動を振り返り、中野さんは「自分に合った学び方を見つけることが大切だった」と語ります。
「会社を辞めて学習に専念したからこそ、自分に合った進め方を理解できました。朝型なら朝にやる、夜型なら夜にやる。苦手なところや得意なところを把握して、自分に合う学び方を選ぶことが大事だと思います。」
特に「情報設計でつまずいた経験」や「インプット過多からの転換」は、自分自身を理解するきっかけになったといいます。
「学習を通じて、自分がどんな作業が好きで、どんなときに一番集中できるのかも見えてきました。仕事をしていたらここまで自己理解する時間はなかったと思います。ある意味で修行期間のようでした。」
「まずは自分がデザインのどこを面白いと思うかを大切にしてほしいです。夢中になれることを見つけて、それを続けていくことが強みになると思います。」
また、学習の過程を「楽しみ続けること」が大切だと強調しました。
「努力だけではなく、夢中になれることが成長につながると思います。学習をしながら自分の強みを見つけていく。その期間を楽しんでほしいですね。」
中野さんの転職ストーリーは、UI/UX学習を始めたばかりの人にとって多くのヒントを与えてくれます。
どれも特別な才能ではなく、「手を動かし続ける」「自分の学び方を理解する」といった積み重ねから生まれたものです。
これからUIUXデザインを始める人の参考になれば幸いです
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